昨日(3月5日)、2年間通った学校を無事卒業しました。
Illustrator や Photoshop 等のソフトを中心にグラフィックデザインの基礎を学びました。
朝9時から16時過ぎまでの時間割で、体育の授業から印刷工程の実習、さらには清掃の時間も毎日ありました。
音楽活動の中で必要となるジャケの制作やポスターやチラシ作りなどに活かせたらという思いもあり、2019年の春に意気込んで入学しました。
間も無くして妊娠が発覚し、一時は退校を迫られました。
私自身もそうするしかないのだと思っていましたが、担当の産婦人科の先生に励まされ、できるところまで続けることにしました。
悪阻がひどく、帰宅すると倒れるようにベッドに入りました。
お腹の子にちゃんと栄養がいかないんじゃないかと思うぐらい、何もお腹に入らずにいましたが、「しばらくはお母さんの蓄え(体の栄養)で十分成長しますよ」という先生の言葉に思わず笑ってしまったのを覚えています。
妊娠するまで、ホルモンバランスがどうとかいう話を聞いてもピンと来たことはなかったのですが、この頃の私は何を聞いても見ても泣いてばかりいました。
ウミガメの産卵にも恐竜の親子の物語にも涙が溢れて止まりませんでした。
妊娠9ヶ月頃からは、お腹が大き過ぎてハンドルにお腹が当たり、運転できなくなりました。
できるところまでと思っていた学校生活でしたが、ここまで来たらみんなと一緒に卒業までしたいという思いが強くなりました。
とは言っても学校には産前産後の認められた休みはなく、全体の出席率が足りていることが卒業条件でした。
ギリギリまで通う決断をしたのですが、出産のため休みに入った当日に陣痛が来て、翌日には生まれました。(こんなにギリギリになるとは思ってもいませんでしたが、出産は想像を絶する痛みでした。死んでしまうんじゃないかと思う程でした。)
そして、その2週間後には学校に出向いていました。
体も心も引き裂かれそうな思いがありましたが、新型コロナのための休校措置があったおかげで、願って止まなかった生まれてすぐの娘との時間を過ごすことができました。
出産まで15kg増えた体重は、半年をかけてもとに戻りました。
著しい体の変化に自分の体じゃないような感覚がありました。
心も同じように変化していったのですが、命を繋いでいく過程はまさしく生き物の本能なんだろうと感じました。
戦いの峠を越え、今はまたもとの自分に戻って来たと思えています。
激動の2年間でしたが、どうしても卒業までしたいという私の思いに、最後まで応援してくれたのは、ただただ家族だけでした。
一番辛い時もどんな時も味方になって励ましてくれました。
卒業式の後、大きな花束を両親に送りました。
「いやいや今日は、ミユキがもらうものでしょ」と笑っていましたが、どうしてもこれまでの感謝を伝えたいと思っていました。
到底一人では、成し遂げられなかった2年間でした。
帰ってきた夫からは、私が大好きな黄色いお花(名前が分かりません、、)の花束をもらいました。
思ってもない行動と「よく頑張ったね」という言葉に思わず涙が溢れてしまいました。
学校生活も家庭での生活もほとんど余裕が持てずに過ごしていました。
自分のことで精一杯で、相手を思いやれずにいることが多かったと感じていました。
それでも突っ走り続けた私を嫌な顔一つせず全力で支えてくれたのが夫でした。
もし逆の立場だったらここまで私はきっとできないだろうと思うほど優しくて誠実な夫ですが、今日は面白い出来事があったので、ここに紹介したいと思います。
…
(電話)
私「(娘の)オムツがもうないから、帰りに買って来てもらってもいいですか?」
夫「OK。あとボディーソープもついでに買って帰ります。」
私「あ、そうだった。お願いします。」
(帰宅後)
夫「ただいま。」
私「おかえりなさい。ごはんでできてますよ」
(食事の後)
夫「あ、オムツ買うの忘れた。今から買いに行ってきます。」
私「OKです。気をつけて行ってらっしゃい」
(お風呂の後)
夫「ボディーソープ買うの忘れたなあ」
私「あ、そっか。いいよいいよ。明日買いましょう」
…
しばらくしてふと、電話で話した買い物を一つもされていなかったということに気づきました。
そして、一体夫は何を買ってきたんだろうと疑問に思いました。
思い返すと、帰ってきた際私が受け取って冷蔵庫に入れたものは、ビールでした。
夫が目的の物を買い忘れてビールだけ買って帰ってきたのかと思うと、なんだかおかしくなってきました。
(しかも一度は食事の後にまた買い物に出かけています。笑)
しばらくしないと気づかない私も私ですが、あらためて私たちはうふそー夫婦だなと思いました。
.…
先ほど、昨日夫が買って来てくれたロールケーキを開けました。
「卒業、おめでとう!」というプレートの文字から、店頭で主人がお願いしている姿を想像してみると心の底から嬉しい笑いがこみ上げて来ました。
夫と結婚して本当に良かったと思います。
そして、いつまでも夫婦仲良く過ごしていきたいと願うこの頃です。
tidanomiyuki
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